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イベントレポート2013.07.21

国際協力機構(JICA) カンボジア国・タイ国 青年海外協力隊事業理解促進調査レポート

弊社の社員が国際協力機構(JICA)のタイ・カンボジア青年海外協力隊等事業理解促進調査団の一員として 2013年7月21日より5日間の同活動に参加しました。 弊社はJICAと民間連携ボランティア制度の事業合意書を締結しています。これは、弊社社員の技術的 専門知識や技術を有効に活用することにより、開発途上国の経済・社会の発展に貢献し、 グローバル人材の育成を目的としています。 今後、社員を海外のボランティアの現場に派遣することを前提として、現地では実際にどのような支援のもとで ボランティア活動が行われ、隊員本人たちがどのような想いで活動しているのかを肌で感じるために参加してまいりました。 以下、参加者本人からのレポートをお届けします。

成田国際空港からタイ・バンコクのスワンナブーム国際空港へ移動中の機内から。 場所、島の形状から石垣島の上空だろうか。タイとカンボジアは初めてなので、 訪問することと現地での新たな出会いと経験に軽く興奮を覚えます。

バンコクに降り立ってすぐにカンボジアのプノンペンへ向かいます。タラップを使っての搭乗はあまり経験なく、 だんだんと途上国に行くことの実感が湧いてきました。約1時間のフライトでお隣のカンボジアへ。

日本を昼の12時に飛び立ち、21時過ぎにバンコク経由でプノンペン国際空港に到着です。 時差を入れるとほぼ12時間の移動時間。想像以上にきれいな空港で先行していたイメージとのギャップをちょっと修正。 明日からのハードスケジュールに備えてしっかり休みます。

二日目の朝、本日はJICAカンボジア事務所を訪問して現地のODA事業やボランティアの活動状況について話を伺います。 その後はプレアコソマ総合技術専門学校、カンボジア日本人材開発センター、国家雇用機構などを訪問の予定。 カンボジアは選挙の直前で市内は結構騒がしい雰囲気。いつもこんな感じなのでしょうか。 写真は調査団で利用させて頂いたホテルです。

プレアコソマ総合技術専門学校に到着。ここではシニアボランティア(SV)の方が土木工学や 電子工学について現地の先生方に指導をされています。 お互いに母国語ではない英語を介しての活動になっていることが、難しい点の一つかもしれません。 やはり徐々に現地語の習得も必要なのでしょうね。 活動を通じてカンボジアの人々が大好きになり、これにより一層指導に熱が入るのではないでしょうか。 学校の雰囲気も良く、生徒も先生も笑顔で活き活きとされていました。

次は国家雇用機構を訪問。ちょうどカンボジア国民議会選挙が行われている期間でしたので、 多くの職員の方は外出中とのことでした。 SVの方は職業斡旋における、顧客開拓を目的とした求人側企業との関係構築の助言を行っています。 現地の方々の意見を尊重し敬いながら活動しているとのことです。 やはりグローバル人材は多様性を理解し、相手の意見を尊重しながらも、 互いのギャップをアジャストして共通のゴールを目指せることが大事なのですね。

カンボジア日本人開発センター(CJCC)視察。 ここはプノンペン王立大学の敷地内にあり、カンボジア政府と日本政府の合意のもと設立されたとのことです。 日本文化を知ってもらうための様々な文化交流も行われていて、 日本とカンボジアのかけ橋的な存在の一つであることが伺えました。 同センターのカフェでランチをとった時に、味噌汁にパクチーが入っていることにびっくりしました。

調査団3日目、コンポンチャムへの移動中。これは、途中の休憩時に買った食用のクモ。 佃煮のような味でなかなかおいしかったです。 折角なので現地の方と同じものを食べてみようと思いましたが、その現地の方でもあまり食べないということは後から聞きました。

リファラル病院へ到着です。日本の大きな町医者という感じの規模。 日本からの援助が入っていてカンボジア国内では恵まれた環境との説明を頂きました。 メーカーからの寄付により心電図やエコーなどの機器は新しいものが導入されているが、 メンテナンスまでは考慮されておらず、壊れて使えないものもあるそうです。 ただ提供することよりも、改善を継続することの重要さと難しさを感じました。 やはり、現地へ行って現場を見てくることも大切です。

日本とカンボジア間の友好と協力の証として、日本の無償資金協力プロジェクトでリファラル病院 の改善を行ったということが記してある記念碑です。

ここではボランティアの方が臨床検査技師として活動しています。 個人的な感覚として臨床検査室はとても綺麗でしたが、他の施設に関しては衛生面など気になるところもありました。 また、日本の衛生管理や病院施設が非常に高いレベルにあり、途上国にも協力していかないといけないことを再認識しました。 隊員の方はまだ若い方でしたが、日本で得た知識と技術を異文化環境の下で惜しみなく提供しています。 このような実践的な環境だからこそ、グローバル人材の育成にも良い影響があると信じます。

4日目、タイのバンコクです。まずはJICA事務所から見下ろしたショット。カンボジアから移動してきたので、 このギャップには驚きました。 ただ、地方ではまだまだ援助を必要としている地域や団体が多く存在し、多くのボランティアが奮闘していることも事実です。

JICA事務所を後にして隊員の現地語学訓練を視察。赴任したばかりの隊員が訓練を受けています。 日本国内の訓練所での語学トレーニングに加え、現地でも語学訓練ができるという頼もしいバックアップです。 タイ人の先生の日本語のレベルの高さには驚きました! ここ、ソーソートーでは他の多くの日本人もタイ語を学んでいるそうです。

次はチャチェンサオのテパラート町役場となりの100年市場と呼ばれる水上マーケットです。 ここにはコミュニティ開発として観光地の活性化のために隊員が派遣されています。 ここで活躍している隊員の方は完全に市場の関係者に溶け込んでいました。 現地の方の文化や習慣を尊重しながら活動を進めることによって、 お互いが意見を出しやすい環境ができたのではないかと推察します。

同市場の様子です。様々な国から観光客が来る環境で名産品を売るということは、 観光地のグローバル化ですね。 ボランティアの方は、まず親日的国民性を持つタイの方をターゲットとして、 日本の食品などを現地で生産販売する活動を始めたとのことです。 観光地の活性化というゴールへ向かうためには様々な方法があるのですね。

こちらは泰日工業大学の図書館でボランティアをしている隊員の方です。 ライブラリアンとして図書の管理方法などの問題点の洗い出しや改善の提案を行っています。 限られた活動環境の中で、どのように改善提案を行い合意を形成するかというテクニックが向上することでしょう。

4泊5日という非常に短い期間でしたが、現地で活動されるJICA職員や隊員の皆さまとの交流で、 社員をボランティアとして派遣することのメリットやデメリットについての気づきを得られることができました。 今後もグローバル人材育成の一環として、どのように民間連携事業を活用できるか議論を続けたいと考えています。


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